人に敬意を払うと人生楽しい

僕は歪んだ性格の人間だと自覚している。
僕は浪人してまで東大に行きたかったんだけど、だめ人間だった僕だからド田舎の大学に行くことになった。それは僕の中では終わったことでもう諦めていることなんだけど、僕の最低な人間性はまだまだ変わっていなかったりする。僕は基本的に人を見下す癖がある。自分は人より優れているし、将来はとてつもない傑物になると本気で思っている。自分のことを棚にあげて人に説教をするのは誰よりも上手いだろう。


そんなイマドキの若者の僕が第一志望よりもちょっとランクの低い大学に主席で入ってしまったから、もうテンテコマイだ。基本的に周りの人間全員を見下し、心の中で唾を吐いている。会話をするたびに周りに嫌気がさしていた。


(しかし、僕の友人は希有な才能を持つ傑物だということが明らかとなる事件が起こった)


その日を境にその友人に対して僕は敬意を払うようになり、その友人との会話が増えた。もともと会話をする度にストレスを感じていた僕だったが、その友人との会話は僕にとって最も楽しいものとなった。そして、大学で生活していくうちに周りの友人たちの良いところがしだいに見えてくるようになった。空気が読めないと思っていた奴はマスコット的な天然の面白さをもつ奴だった。オカマっぽいと思っていた奴は仲間思いのお祭り好きの兄貴分な奴だった。ネクラだと思っていた奴はプロのような面白い絵を描ける奴だった。


それぞれに敬意を払うべき個性があり、その人物に敬意を払うとその人物との会話がとても楽しくなる。人を嫌うということはとてもストレスで、覚悟がいる。僕は好きな人だけを周りに置こうとしていた。でもそんなことはとても難しいことで、きっと誰にもできないことだと思う。そして周りの人を好きになることが簡単に楽しい思いができるコツなんだとやっと気づいた。今ではぼくの仲間たちはベストメンバーなんじゃないのかっていうくらいに毎日化学反応を起こしている。


すぐに人を馬鹿にしたり批判したりする人はたくさんいるけれど、あなた方が批判しているその人はきっとあなたが尊敬できるような個性の持ち主だということを気づくべきだと思う。これから出会う人すべてに敬意を払っていくときっと僕はすごく楽しい人生を送れることだろうけど、僕は歪んだ性格の人間なのでそれは不可能なんだろう。


追記
諸事情でちょっと編集しました