インターネット上の出身地について

インターネット上には出身地が存在している。2ch出身だとかアメブロ出身だとか、それぞれの出身地にはカルチャーがあって、多くのユーザーは自分の出身地のカルチャーがすべてだと考えている。


彼らにはそれぞれに特性があり、例えば2ch出身者は「クズな行動を肯定する」「ミスを叩く」みたいな傾向がある気がするし、はてな出身だと「とにかく知識人ぶる」「英語を勉強する方法を勉強する」みたいな傾向があるのかもしれない。原発だとかヒッグス粒子だとか、なにか話題になるたびに前から知っていたふうのそれっぽいtweetしているのをtiwitterでみたりすると「一生懸命調べてつぶやいてるのかなー。はてな出身っぽいなー」とか思ってしまう。実際はよく知らないけど。


「住民」と書かずに「出身」と書いているのだから、当然、出身地に対する現住所が存在している。昔は、それこそmixiだとかの全盛期などは、住み分けられたユーザーたちの民族大移動が起こるだなんて、想像しづらかった。しかし、当たり前のように数年おきに乗り換えられるコミュニケーションプラットフォームの中で、いろいろな出身地からの新規ユーザーが摩擦を起こしていたりする。twitter上で「相互followしないのはマナー違反です」だとか「つぶやきすぎなので、もう少し頻度を落としてください」だとか言われて晒されていたのは、たぶんmixiかどっかの出身地のユーザーがカルチャーを引きずって起きていたことなのだろう。


初めて触れたインターネットコミュニティというのはその後のネット人生に大きく影響を与えている気がしていて、ニコ動か、小町か、デコログか、ネトゲか、そこで染み付いた考え方だとかはなかなか抜けないと思う。僕も「ネット上ではテキトウなことを言いまくって良い」みたいな考えがあって、平気でどうでも良い嘘を書いたりもしていたのだけれど、あれも「ネット上の情報は取得する側が勝手にフィルタリングすれば良い」「面白いものが正義だ」みたいな前提での、どこかで染み付いた勝手なカルチャーだと思う。


こういう風に、いろいろな地方出身者が化学反応を起こしているいまの状況は凄い面白い。自分の知らないコミュニティの文化は興味深いし、そもそも、cookpadgreeだとかでどんな文化が形成されているのか、よく知らない。テクノロジーマッチョの巣窟だった頃のtwitterで、顔文字を使っていた人を始めてみたときに結構衝撃を受けた覚えがあるのだけれど、いろいろなカルチャーがどんどん摩擦熱を発生させれば良いと思う。面白いものが正義だ。