サービスのキャラクター化が今後加速する

キャラクターグッズというものが俺に刺さらないということもあり、キャラクタービジネスってものにイマイチ興味を持てなかった。ディズニーランドに行って「楽しいね!楽しいね!」ってお互い言い合って、必死に楽しさの自己暗示をかけようとしているのは辛かったし、リラックマグッズを持っていた大学の男友達は明らかに女ウケを狙って持っているとしか思えなかった。ただ今になって、俺の中でキャラクタービジネスがアツい。


今後のキャラクタービジネスに関する大きな流れとして、二つあると思う。
1. サービスのキャラクターマーケティング
2. キャラクターのプラットフォーム化
そして、これらを意識してサービス設計をしていく「キャラクタードリヴン」サービスが今後増えてくると考えている。

サービスのキャラクターマーケティング

これは昔からやられていたことなのだろうけど、今後はますます重要になってくる。LINEが登場したからだ。LINEはコミュニケーションの中心にキャラクターをもってきた。それもこれまでの絵文字のような抽象的なものではなく、バックグラウンドの存在するキャラクターを、抽象的でなければならないコミュニケーションサービスの中心に持ってきた。


これによって、LINEの上でマーケティングをしようとする企業がキャラクターを増産しているのがすごい面白い感じで大好きなのだけれど、企業が自社サービスをキャラクター化していくのは今後主流になるのではないかと考えている。


そもそも、サービスはだいたいが複雑だ。これを人々に伝えようとしても、本当に難しいことだろう。だとしたら、サービスとは切り離した、単純化した導線を用意するしかない。これまではキャッチーなバナー広告だとかTVCMだったのだろうけど、それが今後キャラクターになっていく。


キャラクターは、サービスと切り離して、気に入ってもらえる可能性がある。「ひこにゃん」を気に入った人の多くが彦根城を好きだとはあまり思えない。キャラクターはキャラクターで好きなのだ。知人の女性は「ポンタ」のクレジットカードを使っていた。「ローソンよく行くの?」と俺が聞くと、「いや、基本かわいいから使っているよ」と言っていた。これは彼女のローソンに対する最初の一歩だと考えている。サービスと切り離されて入るが、確実にポンタはローソンへの導線として存在している。


そしてそれらのキャラクターはLINEなどでコミュニケーションの手段となる。単純にコミュニケーションでキャラクターが使われるだけでも歩く広告塔となって、莫大な導線になると思われるが、それに加えて感情移入の効果があるだろう。コミュニケーションが発生するところには必ずファッションが発生するので、キャラクターがファッション化するということだ。つまり、キャラクターでアイデンティティを表現する人々がでてくる。その人は自分を表すキャラクターに感情移入するだろう。そしてそれはそのサービスのファンとなってくれる可能性が高くなる。


キャラクターはサービスにストーリーをもたらすし、それは差別化にもなる。人工皮革製を売るために作られたナウガモンスターは最たる例だと思うが、キャラクターの存在は複雑であるサービスとのフレンドリーなインターフェースとなる。ドロイド君やオクトキャットでサービスに感情移入している人も多いのではないのだろうか。


これらの事情から、キャラクターを据えるサービスが増えてくると考えている。キャラクターの存在がサービスを加速させる土壌が整いつつあり、従来から持っていたキャラクターのパワーが非常に大きくなってきている。


続いてキャラクターのプラットフォーム化とキャラクタードリヴンビジネスに関して書こうと思ったけど、眠いし、長くなったので明日書く。ちなみに僕の好きだったキャラクターはバイキンマンでした(なぜかバイキンマングッズを大量に持っていた)。おやすみなさい。