中古品ビジネスやヤフオクで物を高値で売るためのたった一つの工夫

ヤフオクで物を高値で売るためには「その物に関する情報をこれでもかと説明すること」が効果的であることに気づいた。ヤフオクでなくても中古品を売るとき、特にリサイクルショップなどを経営している人は「なぜこの商品はこの値段がついたのか」を詳しく説明すればするほど、高値で売れる。理由は情報を付加して売っているからだ。


中古品は何故安いのか。例えば新築のマンションを購入したが、諸事情により一度も入居すること無く売却することになったとする。すると、全くの新品のままのこのマンションは法律により無条件で3割引で売られることになるのだ。実質新品と同様にも関わらず、中古品として認定される。いったい新品と中古品とでは何が違うのか。


この疑問を解決したレモンの原理という経済学では有名な原理がある。lemonとは英語でレモンの他に「きずもの」とか「中古品」とかの意味がある。Akerlofという人が提唱した。Akerlofは売る側と買う側の情報の格差が中古品であることの証であると証明した。つまり、商品を買うときに新品の場合は売り手と買い手の商品についての情報が釣り合っている。ところが、中古品になると買い手の関与しないことが商品におこったということになる。全くの新品と同じ状態であったとしてもそれは買い手には不安として残る。この売り手と買い手の情報の不平等が中古品の価格差になる。


このことを大学の授業で習ったときに真っ先に中古品ビジネスに応用できるなと僕は考えた。実際、先生がその後に続けた話によるとアメリカではこの原理が提唱されてすぐにこの原理を応用した中古車業者が大もうけしたらしい。その中古車業者はネット上で中古車の一つ一つにかなり詳細なデータを公開し、この値段で売られている理由を詳しく説明していた。


日本のリサイクルショップや古本屋などの中古品ビジネスでは商品のデータが全く買い手に与えられてない場合が多い。いつ売られたのか、どれくらい使用して売られたのか、何故売られたのか、などの情報を売った人から回収しておけばもっと効率よく売ることができる。ヤフオクで個人で出品する場合もそうである。その出品商品についてありとあらゆる説明をしておけば、情報の少ない商品よりも確実に高値で売れる可能性があがるはずである。


レモンの原理は中古品に関する原理だが、新品を売る際でも商品の説明は大切だと思う。買い手にいかに正確な情報を与えたかが商品が売れるようになるポイントだと思う。Amazonのレビューが多ければ商品は売れるし、いろいろなメーカーがかなりの資金を投入して商品発表会みたいなのをやってるのはそのためだろう。


中古品を売るためにはいかに商品の情報を買い手に与えられるかが鍵になる。みなさんわかりましたね